ハワイ不動産基礎知識
日本とハワイ、不動産を購入するときの手順やシステムが違います。
もちろん手順が分からなくても、すべて私がご説明、フォローしますが、不安に思われる方のために、ここで基本的な流れと用語の説明をさせていただきます。
たとえ英語が堪能な方でも、ハワイ不動産売買では不慣れなシステムでの専門用語を多く使った話し合いによって契約は進みます。
グラハムはしっかりと皆様のご要望をお聞きし全面的にバックアップさせていただきます。
少しでも疑問が生じた場合にはその都度解消していくという形をとりますので、
不安を抱かれることなく、楽しんでハワイ不動産を購入していただけます。
購入の流れ
step1 購入申し込み(オファー)
私が購入契約書を作成し、手付金(最低1000ドルから2000ドル)と共に売り手に提出します。手付金は通常ハワイの小切手で支払われるため、事前に銀行口座を開設する必要があります。
step2 売り手の返答
売り手より期限内(通常申し込みから1日から2日間内)に返答があります。契約内容が折り合えば、売り手が購入契約書に署名し返送されます。売り手が契約に合意した日をアクセプタンス・デーと呼び、この日が契約条項の遂行期限日の基準日となります。
また、売り手が提出条件に合意しない場合、カウンターオファーと呼ばれる条件変更の申出書が送付されてきます。カウンターオファーの返答期限(通常カウンターオファー日から1日から2日間)までにこちらも返信し、契約条項が合意するまでカウンターオファーが続けられます。
step3 エスクロー口座の開設
合意された契約書を手付金の小切手と共にエスクローへ提出し、この取引の口座を開設し、エスクロー番号が決められます。この先の取引はこの番号で区分されるようになります。また、取引を監督するエスクローオフィサー(担当者)が決められ、全ての契約条項とその遂行期限日に関して指示してくれるようになります。
step4 資金証明の提出
買い手は期限内(通常アクセプタンス・デーから7日から10日以内)に、購入資金の証明書を提出します。一部借り入れがある場合、借入機関からの与信証明書の提出が必要となります。
step5 売り手が物件の事実内容開示書を買い手に提出
売り手は知る限りの家屋に関する修理箇所と現存する問題箇所を開示する書類をつくり、買い手に提出し(通常アクセプタンス・デーから7日から15日間以内)、買い手がその内容を確認します。内容確認後、署名返送します。
step6 ホームインスペクション(家屋検査)
買い手が自費で雇用した家屋検査員により家屋の詳細な検査を行い、その結果に基づき、修理要求書を売り手に提出します。修理要求に売り手が応じるか否かを審査し、その結果に納得がいかない場合、買い手は契約をキャンセルすることができます。
step7 追加デポジットの入金
売り手買い手双方が家屋検査の結果と修理に合意した場合、追加資金(通常取引価格の10%)をエスクローへ入金します。
step8 各種ドキュメントの受理、確認、承認
コンドミニアムの場合、コンドミニアム・ドキュメント(家主組合書類)、組合運営状況、ハウスルール、財務報告書、規約、役員会議事録、家主会議事録、修繕基金の分析書、組合予算などの書類。一戸建ての場合、建築許可書、建築規定などの書類。これらを受け取り、確認、承認します。
step9 権原調査報告書(Preliminary Title Report)
売り手がエスクローへ名義調査書を依頼し、買い手に(通常アクセプタンス・デーから10日から15日以内)提出します。買い手が現在の名義者の確認、物件の詳細内容、住宅ローンの有無、抵当権の有無、未納税の有無などを確認し、不審な点や不明確な名義がある場合、売り手に修正の依頼をします。
step10 土地の測量
一戸建ての場合、売り手の負担で土地の測量が行われます。測量の結果、塀などが誤差容認規定を超えて隣の土地に侵入している場合、隣との同意書または金銭によって売り手に事前に解決してもらいます。
step11 シロアリ検査
売り手の負担でシロアリ検査が行わます。シロアリの生息が確認された場合、売り手がシロアリ駆除を行います。シロアリが柱や土台に侵食し、構造上大きな問題が判明した場合、買い手は契約を破棄することができます。
step12 最終物件チェック
物件引き渡し前(通常引き渡し3日前)に最終的な確認、私物の撤去、清掃、家具付きの場合は家具のチェック、修理を依頼した場合には修理箇所が行われたかなどを、買い手がチェックします。
step13 登記書類の署名
全ての条項が整った後、公証人の立ち会いのもと、登記書類に署名します。買い手がハワイに居ない場合は、在日アメリカ大使館の公証部で署名を行います。登記には登記書類の原本が必要なので、国際宅急便で原本を送ることになります。
step14 残金の支払い
上記の条件が全て整った後、登記の書類に署名、公証手続きを行います。
step15 登記完了
登記書類が登記された事により取引完了となります。不動産所有権もこの日から買い手の所有となり、鍵を売り手から受け取ります。
用語集
エスクロー
不動産売買の際に中立的な立場で取引を管理し、不動産権原や抵当権の確認、購入資金の管理など、購入契約書内の各条項が適時に遂行されている事を監視する会社。手数料は売り主と買い主が折半します。取引価格により手数料は異なりますが、通常取引価格の0.3%〜0.5%くらいです。
オープンハウス
一般の方に売り出し物件を公開して見学していただく日で、日曜日の午後2時から5時に行われる事が多いです。
また、地域により水曜日又は木曜日に、エージェントがお客様と共に見学ができるブローカーオープンと呼ばれる専門家のオープンハウスがあり、通常午前9時30分から11時30分に行われます。
MLS
ハワイ不動産協会の管理のもとハワイで売り出されている全ての物件を一元管理されているデータシステム。不動産取引有資格者の全員が年会費を払い、閲覧ができます。売買市場に登録されている物件には物件管理番号がつき、その番号によってコントロールされています。
モーゲージ・ブローカー
ローンを組む場合、買い手に替わって利息や返済期間など最も良い条件のローンを探し、申し込み手続きを代行してくれる専門家。
ハワイ州公認不動産取引主任(ブローカー)
ハワイ商務省で正式に認定された不動産取引資格を持ち、最低4年間の不動産取引士として経験を有し、自身で不動産会社を開設する事ができる不動産取引に関してのエキスパート。
ハワイ州公認不動産取引士(セールスパーソン)
ハワイ商務省で正式に認定された不動産取引資格の持ち主で、不動産会社の責任者(プリンシパル・ブローカー)の監督のもと、不動産取引を行う有資格者。
TMK
土地についた番号で、固定資産税に関わる情報を集約したデータベース。不動産取引で必要不可欠な情報を提供します。
フルバスルーム
シャワーまたはバスタブのあるバスルーム。
ハーフバスルーム
シャワーやバスタブがないバスルーム。手洗いのシンクとトイレのみのバスルームで、パウダールームとも呼ばれます。
STUDIO
ベッドルームがないコンドミニアムで、日本でいうワンルーム・マンション。
ラナイ
コンドミニアムにあるテラス。
フィーシンプルとリースホールド
土地所有権付きの物件をフィーシンプルと呼びます。
土地は期間限定の借地で、建物だけを所有する物件をリースホールドといいます。リースホールドの場合、借地代を支払い、契約満期には土地を返還しなくてはなりません。そのため物件価値は満期に近づけばより安くなります。土地借地代は数年ごとの交渉となります。
フィーアベイラブル
借地権の物件であっても、地主が土地の所有権を売買する意思のある物件。
メンテナンスフィー
コンドミニアムの共益管理費で、通常水道代、下水道代などが含まれています。また、物件によりインターネット代、ケーブルテレビ、電気代、冷房代などが含まれる場合があります。1スクエアフィート1ドルが目安ですが、コンドミニアムのアメニティーなどにより管理費が異なります。
ハウスルール
コンドミニアムの居住者に対する規約。ペット可、騒音規制、貸出しをする場合、最短貸出し期間の規定、駐車などを規定しているルール。